消防士って24時間勤務だし、階級社会で大変そう。
訓練もきつそうだしな・・。
採用試験受けようかな?どうしようかな?
このように、消防官採用試験を受験するか悩んでいる高校生・大学生・社会人の方に消防士になるメリットを紹介します。
この記事を書いた人
東京消防庁 2011年4月入庁・・・3年勤務(673期です)
海外現地採用 2014年7月〜・・・5年間
海外起業 2019年5月〜・・・3年目
消防士のイメージは上記の通り、
24時間勤務でしんどいし、
上下関係も厳しいのでキツイと感じるのは間違いありません。
ですが、消防士になると仕事や人間関係がきつい反面、大きなメリットもあります。
本記事では、消防士になることで得られるメリットを紹介することで、読者の方が採用試験の勉強のやる気を上げてもらえればと思います。
メリットに関しては一部、東京消防庁限定のこともあるのでご了承ください。
結論
消防士になるメリット3つは次のとおり
1.給与が高い
2.資産形成に有利
3.休みが多い
※クレアールは、公務員試験以外にも公認会計士・税理士・司法書士などの難関資格にも対応している、50年以上の歴史がある資格指導校です。
消防士になるメリット1:給与が高い
東京消防庁や一部の政令指定都市に限定されますが、給与が高いです。
給与と給料でごっちゃになりますが、給与=給料+諸手当です。
給与が高い理由は次の3つ
・初任給が高い
・手当の数が多い
・必然的に手当が付く
消防士の給与が高い理由1:初任給が高い
・東京消防庁Ⅰ類(※1) 初任給:253,300円(地域手当:42,200円込み)
・一般大卒 初任給:2102,000円(参照:厚労省-令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況1)
※1.Ⅰ類は、大卒程度
東京消防庁の初任給は、一律の地域手当を含むとはいえ、4万以上も一般大卒初任給より高いです。
この初任給の額に加えて、さらに残業代やその他の手当が支給されるため初任給はさらに高くなります。
消防士の給与が高い理由2:手当の数が多い
一般職の公務員の手当(住居手当・通勤手当・扶養手当など)に加えて以下のような手当があります。
危険な仕事なのに数百円の手当か・・・と思うかも知れませが救急手当に限ってはこの数百円の手当がバカになりません。
救急隊になると年収が大幅に上がる
救急隊になると、低く見積もっても年収ベースで20万円以上は上がります。
上の消防士の手当の資料と実際の東京消防庁の救急出動件数を元に救急手当を計算すると、
・救急手当を最低額の200円/回と仮定
・救急隊員個人の年間出動件数:約1,000件
200円×1,000件=20万円/年
東京都の救急出動件数
引用:報道発表資料 東京消防庁 令和元年中の救急出場件数が過去最多を更新
救急出動件数は年間825,933件、一隊平均3,093件/年
一隊平均3,093件で3交代制なので救急隊員個人で考えると年間約1,000件の救急出動をしたことになります。
加えて夜間手当・時間外手当などが付くので、救急隊の給料は自然と高くなります。
かなり過酷な仕事ですが。
東京都の救急隊は、一日中消防署に戻ってこないこともあります。
現場→病院→現場→病院・・・の繰り返しです。
消防士の給与が高い理由3:必然的に手当が付く
消防士は祝祭日も、当番日なら仕事です。
祝祭日に仕事をした場合、休日手当として時間給の135%が支給されます。
当番日だけでなく、非番日が祝祭日に当たった場合も休日手当がまるまる支給されます。
消防士1、2年目だと休日手当一回につきプラス3万円くらいです。
年収ベースでプラス約30万円くらいになったと記憶しています。
月によっては、休日手当がつく当番が3回あることもあるので、消防学校から消防署に出た時は、給料の上がり方にびっくりしました。
消防士になるメリット2:資産形成に有利
消防士が資産形成に有利な点は次の2つ
・不動産投資が始めやすい
・福利厚生のおかげで貯金できる
不動産投資が始めやすい
消防士は、社会的信用力の高さから一般企業のサラリーマンよりも不動産投資ローンが組みやすいので不動産投資が始めやすいです。
これはよく知られた話ですし、実際に消防士になって3年くらい経つと不動産投資の勧誘を何度も受けることになるでしょう。
不動産投資は、きちんとした業者を選べば間違いなく資産形成の役にたちます。
僕は、実際に消防士3年目で不動産投資を始めて、2戸購入、7年経った今も継続しています。
僕の不動産投資の結果と利用している不動産会社のレビュー記事はこちら
福利厚生のおかげで貯金ができる(※東京消防庁の場合)
寮や貸与品があるおかげで出費を減らすことができ、貯金に励めば救急隊じゃなくても20代で貯金1,000万円狙えます。
消防士の福利厚生:寮(職員待機宿舎)
消防学校を出た後、消防署に配属されて、最初の2年間は寮に住むことができます。東京に住めて、家賃なしはありがたいです。節約すれば、寮を出るまでに250〜300万円は貯金できるはずです。
寮が用意されている目的は、災害時に一定数の初動人員を確保するためなので、そこは忘れずに。
消防士の福利厚生:貸与品
勤務中に身につけるもの(制服・執務服・防火衣・ベルト・靴など)は無料で支給されます。
ただし、税金が使われているものなので、使用ルールは厳しいです
貸与品仕様規定なるものも存在します。
とはいえ、仕事で使用するものの殆どが税金でカバーされるので、自然と出費が減るので貯金の助けになります。
消防士になるメリット3:休みが多い
正確に言うと、労働時間は一般企業と変わらないのですが、出勤回数が少ないため、まとまった休みが多くなります。
交代制の場合次のような3週間を1サイクルとした勤務シフトです
当番・・・・8:30〜翌日8:40まで
非番・・・・8:40に勤務終了
週休・・・・完全な休み
日勤・・・・8:30〜17:15
日勤は、有給休暇消化のためにほとんど休みになります。なので、ほとんど3週回に1回は4連休があります。
消防署に配属後、おそらく最初の6ヶ月〜1年は非番の日は疲れて何もできないと思いますが、
慣れてきたら非番の日も存分に学び・遊び・趣味の時間にあてられるようになります。
まとまった休みが多いということは、
・リラックスする時間をつくれる
・趣味に時間を割ける
・勉強する時間をつくれる
など、人生にとってもメリットともいえるくらい有意義に時間を使えます。
リラックスする時間をつくれる
公務員なので、営業数字に追われることもないです。
休日は、民間企業に比べたらよりリラックスできるかと思います。
平日休みが多いので、行楽するのにも人気スポットが空いているなど得した気分になりますし、歯医者などの予約もスケジュールに悩むことはありません。
趣味に時間を割ける
僕は消防士だった3年3ヶ月の間に海外旅行に3回(タイ・シンガポール・カンボジア)、沖縄にも3回行きました。
独身であれば一年に複数回の海外旅行も難しくありません。
通常の当番の休みを4連休と繋げると1週間休みになるので旅行に行きやすくなるという仕組みです。
※当番休み1回で有給2日分を使うことになります。
2012年当時で、「昔は新人が7連休になるように有給休暇とるなんてありえなかったな〜」と言われたので、今はもっと休みが取りやすくなっているかと思います。所属にもよると思いますが。
勉強する時間をつくれる
これが、消防士になる最大のメリットです。
消防組織内で昇進していくために休日も消防の勉強をしたり、
慣れない内は、ロープワークの練習や資機材の諸元性能を覚えたりすることもできます。
消防が合わないと思ったら転職したい業界の分野を勉強することもできます。
出勤回数が月に10日程度なので、本気になればどんな分野も勉強できるはずです。
個人的におすすめしたい勉強
難易度は高いですが、消防士とかけ離れた、行政書士・社会保険労務士・簿記2級などの資格の習得を提案したいです。
理由は、消防組織に依存しすぎるのも危険だと感じたからです。
この辺の資格は、世間的に見ても一定の高い能力の証明となりますし、需要もあります。
「消防にいられなくなっても構わない」という余裕が逆に仕事のパフォーマンスを上げてくれると思います。
また、消防の仕事に慣れてきたときに「自分は消防以外何ができるんだ?」って悩む時が絶対にきます。
消防とかけ離れたことを勉強することで視野も広がります。
まとめ:消防士になるメリットは大きすぎる
東京消防庁や一部の政令指定都市に限られますが、本当に”高い”と言える給与をもらえます。
高い確率で、高校・大学の同級生より高い給料をもらうことになるでしょう。
資産形成においては、福利厚生のおかげで貯金しやすいです。
貯金に励めば、20代で貯金1,000万円も狙えます。
不動産投資をやらなくてもいいですが、勉強くらいはしましょう。
僕自身、消防士を辞めて7年たった今でも、消防士時代に始めた不動産投資の恩恵を受けています。
休みが多いのは、社会人にとって最大のメリットです。
息抜きをしつつも、その時間を自分を磨く為に使ってください。
消防の仕事に慣れてきたら、視野を広げるためにも消防から離れた資格取得がおすすめです。
給与や資産形成のことを考えるとやっぱり東京消防庁がオススメです。
地方の方も消防官試験を検討しているのであれば、ぜひ東京消防庁を検討に入れてみてください。
ちょーホワイトな職場ですよ。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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